「足裏感覚」ってなに?硬い?柔らかい?知らないと損する!「足裏感覚」で変わるクライミングシューズ選びのコツ

そもそもクライミングシューズの「足裏感覚の違い」って何? 

クライミングをしていると「ソールが硬い」「柔らかい」といった表現をよく耳にします。「硬いシューズの方が小さな結晶にも立ち込める」とか。


でも、私がクライミングを始めたばかりの頃は「足裏感覚って一体何?」という状態でした。特に外岩メインで登っていた為なのか、その違いがまったく分かりませんでした。 例えば、最初に履いていたファイブテンのモカシム (Moccasym, Five Ten) から、スポルティバのミウラ (Miura, La Sportiva)にシューズを変えたとき、「なんとなくミウラの方が登りやすい」と感じたものの、それが「足裏感覚の違い」によるものだとは気づいていませんでした。初心者の頃は私と同じように、「足裏感覚」の違いに気づかない人が多いのではないでしょうか?特に、初めて、あるいは2足目のクライミングシューズを選ぶときは、履き心地や価格を重視しても、「足裏感覚」を意識することは少ないと思います。しかし、シューズ選びを工夫することで、この「足裏感覚」を少しずつ理解できるようになります。

リソールした「Katana」 vs 「Testarossa」


足裏感覚を体感するためのおすすめ方法

シューズを新しく購入する際、試し履きだけでなく、左右の足に異なる種類のシューズを履いて試登するようにしています。例えば、カタナレース (Katana Lace) とテスタロッサ (Testarossa) を片足ずつ履いて試登することで、それぞれの特性を比較します。この方法を試してみると、今まで気づかなかった「硬いシューズ」と「柔らかいシューズ」の違いや、自分にとっての使いやすさが具体的に見えてくるんです。「どちらが良い」「どちらが悪い」と一概には言えませんが、シューズ選びに対する理解が深まり、登りたい課題や自分のスタイルに合ったものを選びやすくなりました。


ソールの違いと足裏感覚の発見

一般的にビブラム社の「XS EDGE」は硬く、「XS GRIP」は柔らかいとされています。これらの特徴は間違いなく正しいのですが、実際に使ってみるともっと面白い発見がありました。


私は以前、スポルティバのテスタロッサ (Testarossa) をリソールする際、お店の店員さんから、「外岩メインならオリジナルの「XS GRIP」ではなく、「XS EDGE」を使う方がいい」と、勧められました。私が外岩クライミングをしている北ヴォージュ山脈周辺の岩場は、砂岩とアルザス特有の礫岩 (conglomerate) です。これまでの経験上、アルザス特有の礫岩 (conglomerate) でのクライミングは柔らかいソールの方が適していると感じていました。しかしソールの耐久性とお店の人のお勧めを考慮して「XS EDGE」を試してみることにしました。


リソール後に驚いたのは、同じ「XS EDGE」を使ったシューズでも、カタナレースとテスタロッサで足裏感覚が全く異なっていたことです。つま先の感覚はソールが同じなら同じだろう、と漠然と思っていましたが、その予想は見事に裏切られました。 これは、シューズ全体の構造や設計が足裏感覚に大きく影響していると想像しています。たとえば、カタナレースは一体型ソールで安定感がありますが、テスタロッサはセパレートソールで柔軟性があります。同じソールでもシューズ全体のバランスや設計によって、感覚が大きく異なることを初めて実感しました。


足裏感覚を楽しむクライミングライフ

この経験を通じて、クライミングシューズ選びの奥深さを再認識しました。どのシューズが「良い」「悪い」ということではなく、自分の足形や登る岩場、課題のスタイルに応じて選ぶことが重要です。特に初心者の方には、購入される前に左右の足に、異なるタイプのシューズを履いて試登する方法をおすすめします。これにより、シューズの特性や感覚の違いにより気づくことができ、クライミングの楽しさがさらに広がるはずです。


ぜひ皆さんも、自分に合った「足裏感覚」を探しながら、新しいシューズ選びを楽しんでみてください。この小さな試登が、クライミングライフをより豊かなものにしてくれると思います!

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