スイスアルプスでマルチピッチクライミング:素晴らしい景色、鮮烈な体験!ベルナー・オーバーラント:グリムゼル峠 (Grimselpass) やズステン峠 (Sustenpass) 界隈でのクライミング

スイスでのクライミング🇨🇭ってどんなイメージが浮かびますか?🤔 スイスでボルダリングと言えば、マジックウッド (Magic Wood) が有名ですが、クライミングとなると、どのエリアを思い浮かべますか?🤔


スイスでのクライミングと言えば、雄大な山々を背景に、雪面と岩稜を登るミックスクライミングをイメージする人も多いと思います。私もその一人で、まずはマッターホルン (Matterhorn) を登るようなのアルパインクライミングを思い浮かべます。そして、アイガー北壁が次に思い浮かびます。


しかし、私自身はミックスクライミングを志すほどのモチベーションはなく、スポーツクライミングスタイルでのマルチピッチ・クライミングに魅了されています。


フランスやドイツ、イタリア、ギリシャ、オーストリ、などでクライミングの経験はありますが、スイスで実際に挑戦してみるまでは、スイスでのクライミングスタイルがどのようなものなのかイマイチ想像がつかず、不安もありました。

そんな中、渡仏してから ✈️🇫🇷 一度は登りに行きたいと思っていた、スイスアルプス山脈 (Swiss Alps) でのマルチピッチ・クライミングは、渡仏 7年目ににして初めて行くことができました。


実際にマルチピッチクライミングに挑戦してみたところ、登ったルートはスポーツクライミングのスタイルですが、私の予想を大きく上回る素晴らしい体験をすることができました。


特に2度目のスイス遠征で挑戦した Sagittarius (13ピッチ、最大6b、450m) ルートは、スケール感もあり、景色も素晴らしく、本当に楽しいルートでした 😂 高さ的には300/400m ほどしか登っていませんが、何度もロープをかけ、高所に身を置きながら、息を飲むほどの景色を堪能することができました。アドレナリンが全身を駆け巡り、心は大いに刺激されました。この感動は、他では決して味わえないもでした。


つまり自分が魅力を感じるルートを選ぶことができれば、ボルトが打たれたスポーツクライミングルートでも、スイスには素晴らしいクライミングエリアやルートがあることを知ることができました 🤣

スイスでのマルチピッチクライミングのグレードに関して 

スイスでのマルチピッチクライミングを終え、個人的に感じたグレードについてですが、私にとってはクライミングトポ「Dreams of Switzerland」に載っているグレードよりも、「Schweiz Plaisir」シリーズの評価グレードの方が自分の体感グレードと一致したように感じました。さらに、Webサイトの評価グレードも参考になると思います。特に限界グレードをマルチピッチでクライミングをする際には、グレードについてしっかりと把握しておくことが重要です。


ここでは、私が挑戦したマルチピッチクライミングルートと感想を紹介しています。興味が持てるクライミングルートが有りましたらリンクをクリックして、詳細をご覧ください。


ルートのグレードは、クライミングトポ「Dreams of Switzerland」や「Schweiz Plaisir west Guidebook for the Eastern Swiss Alps」を参考にしました。使用したクライミングトポに関しては、こちらにまとめています  👉🏻 スイスで🇨🇭クライミングをした時に使ったクライミングトポ 📚


皆さまのクライミングの旅の参考になることを願っています。

Mittagflue (Guttannen)
Südkante (10 pitch, max 5a, 350m) 

全てフォローで 

登ったルートは花崗岩でできたスラブで、カンテに近い位置にあり、素晴らしい景色を堪能することができました。ボルトもしっかりと設置されているため、スポーツクライミングとしても楽しめました。このエリア、Mittagfluh (Guttannen) のルートについては、The Climbapedia のウェブサイトが詳細でわかりやすい情報を提供してくれます。


トポ「Dreams of Switzerland」では (5b) でしたが、Web site : The Climbapedia、Web Site : the Crag climbing collaborative climbing 共に (5a) でした。個人的には (5a) と (5b) の違いについてはよく分からないので評価は難しいです😅


👉🏻 Südkante (10 pitch, max 5a, 350m) 備忘録

Platten 
Plattenweg (7 pitch, max 5b/5b+, 200m) 

全てフォローで 

このエリアは駐車場からわずか 20分 で到着でき、アプローチが非常に便利です。ただ、幹線道路に近いためバイクの爆音が少し耳障りな点は注意が必要です。クライミングエリアからは、ズステンホルン (Sustenhorn, 3503m) を望む絶景が広がっており、圧巻の眺めでした。


登ったルートは花崗岩 (granite) のスラブエリア (緩傾斜) で、小川山のソラマメスラブ・やわらかソラマメ (5.8) といったルートを登っている人にとっては少し物足りないかもしれません。しかし、スラブを体験するには適したルートだと感じました。


登ったルートはトポ「Dreams of Switzerland」では (5b/5b+) でしたが、Web Site ➡️ the Crag climbing collaborative climbing では (4c) と評価されていました。個人的な感想では、(5b) よりも明らかに易しく感じました。


👉🏻 Plattenweg (7 pitch, max 5b/5b+, 200m) 備忘録

Gelmerfluh 
Sagittarius (13 pitch, max 6b, 450m) 敗退 (9 pitch) 

全てリード 

人気のあるルートだけあって、私たちを含め 7パーティー (5+2) が登っていました。美しいスラブとクラックが続くルートで、9ピッチまで登った感想ですが、8 & 9ピッチのスラブは高度感があり、私たちを魅了しました。もし機会があれば、もう一度登りに行きたいと思える素晴らしいルートでした。

 

👉🏻 Sagittarius (13 pitch, max 6b, 450m) 備忘録

Berseeschijen
Via Andrea (L10, max 5a/5b) 

L1-L5 (And), L6-L10 (🐢7a)

後半の5ピッチ (L6-L10) をリードで登った感想は、ボルトの少なさが一番の印象でした。フリーソロのような気分で、たまにあるボルトを目指して、ナイフリッジをグイグイ登っていく感覚は、かなりスリルがありました。しかし、高所恐怖症の方にはちょっと厳しいかもしれません。


でも、グレードは比較的易しく、高度感もあるため、アルパインクライミング初級者には楽しいルートだと思います。ただし、カム (Spring Loaded Camming) は必須アイテムであり、(5c) クライマーでも慣れていなければ、リードで登ることは難しいかもしれません。私自身ももう一度登ってみたくなるルートでした。


👉🏻 Via Andrea (L10, max 5a/b) 備忘録

Handegg : Hangholzegg
Fair Hands Line (L10, 6a/6a+, Trad, 350m) 

L1-5 (And), L6-10 (🐢7a)

クライミンググレード的には (6a/6a+) という初級者ルートですが、スラブ、垂壁、クラックとバラエティにとんだ、オススメのルートだと思いました。特に、テクニカルに難しいところは (L2 & L9) だと思います。


最後のピッチは、Schweiz Plaisirシリーズのトポ「Schweiz Plaisir west Guidebook for the Eastern Swiss Alps」とトポ「Dreams of Switzerland」で違いがありました。今回はトポ「Dreams of Switzerland」に記載されていた右側のルートを選択しましたが、ありえないほどにボルトがなく、ガチのスラブで痺れました 😂 グレード的には (5a/5b) らしいですが、思っいたよりも難しかったです。


このルートを登るためにはカムやナッツが必要だということを忘れずに、挑戦することをお勧めする。


👉🏻 Handegg : Fair Hands Line (L10, 6a/6a+, Trad 350m) 備忘録

クライミングエリア:ショートルート 
Zentralschweiz : Sarneraatal : Polizeiposten Sarnen 

ショートルート (シングル・ピッチ) の垂壁エリアで、ルート数は 60 ほど、高さは max 30m のこじんまりした、中上級者むけエリアだと思います。比較的ボルトに守られた感じがあり、マルチピッチクライミングに疲れた時には、ここで挑戦するのも良いかもしれません。ぜひお試しください!


👉🏻 Polizeiposten Sarnen 備忘録

番外編:スイスのクライミングジム
Kletterzentrum Gaswerk Schlieren 

Zürich (チューリッヒ) にある、おしゃれなクライミングジム。メインはロープクライミングで、垂壁エリアから被ったエリアまで、高い壁が連なっています。70m以上のロープを持参することを推奨されるだけあって、壁の高さも印象的です。グレードはフレンチグレードで、体感グレードは表示されているグレードよりも比較的易しめに設定されている印象がしました。クライマーの技術レベルに関係なく、楽しめるジムです。


👉🏻 Kletterzentrum Gaswerk Schlieren 備忘録


2018.7.7-8 

1日目:初めてのスイスでのクライミングはズステンパス (Sustenpass) 👉🏻 プラッテン (Platten Crag)

2日目:Grimsel (グリムゼル) 👉🏻 Mittagfluh で Sudkante (5a)


2019.8.10-11 

1日目.am:スイス・チューリッヒのクライミングジム👉🏻 Kletterzentrum Gaswerk Schlieren

1日目.pm:スイス・Sarneraatal のローカルなクライミングエリア👉🏻 Polizeiposten Sarnen

2日目:グリムゼル峠 (Grimsel)  👉🏻 Sagittarius (13 pitch, max 6b, 450m) 


2020.8.8-9

1日目:Bergseeschijen (ベルクゼーシイエン) 👉🏻 Via Andrea (L10, max 5a/b) 

2日目:Grimsel (グリムゼル) 👉🏻 Handegg : Fair Hands Line (L10, max6a/6a+, Trad 350m)


スイス 🇨🇭 中央アルプスでクライミングするときに有れば便利だと思ったグッズ

マルチピッチ・クライミングで問題になることは、スタックした場合と思います。そんな時もペツル(PETZL) TIBLOC (タイブロック) あるいはマイクロトラクションを持っていれば助けになるかも 🤔

クライミング友が使っていますが、終了点などで自己確保をするときに 👉🏻 ペツル (PETZL) コネクトアジャストのような確保器を使えば、ボルトと自分の位置 (距離) をあまり気にすることなく、自己確保ができるので、便利な気がしました。でもそれ以上にラッペル (懸垂下降) を行うことを考慮すれば 👉🏻 デュアルコネクトアジャスが便利かも?


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👉🏻 デュアルコネクトアジャスト

👉🏻 ビレイグラス


✍🏻 スイス🇨🇭マルチピッチクライミングをした時に使った 👉🏻 クライミングトポ備忘録 📚

✍🏻 スイス🇨🇭以外では 👉🏻 こんなところで 登っています

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