絶景の断崖絶壁を登り尽くす 🤣 ヨーロッパで最も美しいとも言われるフランス南東部 🇫🇷 ヴェルドン渓谷でマルチピッチクライミング&キャンプを体験 ⛺️

フランス南東部 🇫🇷 ヴェルドン自然公園内にあるヴェルドン渓谷 (峡谷, Gorges du Verdon) は、ニース (Nice) とマルセイユ (Marseilles)の間、プロバンス=アルプ=コートダジュール (Provence-Alpes-Côte d'Azur) 地域圏にあるアルプ・ド・オート・プロバンス (Alpes-de-Haute-Provence) の南側、バール (Var) の北側に位置する、ヨーロッパで最も美しい渓谷 (峡谷) の1つです。

ヴェルドン渓谷 (峡谷) を流れるヴェルドン川は、川幅は 6-100m ほどで、深さ 200m-1500m にも及ぶ峡谷を流れています。石灰岩の断崖が垂直に切込み、頂上から下を覗くと吸い込まれそうなくらい、狭くて切り立った断崖絶壁です。


白い石灰岩の絶壁がそびえ立ち、エメラルドグリーンに輝くヴェルドン川とのコントラストは、目を見張る美しさです。夏には、多くの観光客が押し寄せ、ヴァカンスシーズンを楽しんでいます。 ヴェルドン渓谷は、クライミングはもちろん、トレッキングやラフティング、カヌーやキャニオニングなどのアクティビティも盛んに行われており、多くの人々が訪れています。またヴェルドン渓谷周辺は、絵のように美しい村やラベンダー畑も知られています。

クライミング・サイト

ヴェルドン渓谷は、世界でも屈指のクライミングエリアであり、特にマルチピッチクライミングのエリアとして知られています。1,000を超えるルートがあります。ルートの難易度は、初心者から上級者まで幅広く対応しており、比較的簡単なものから非常に難しいものまで様々です。ほとんどのルートはフレンチグレードで (5cから8b) までのレンジで設定されています。石灰岩の岩肌で、フェイスクライミングが主流で、クラックやオーバーハングは少なめです。ただし、近年では様子が変わり(2023年)、フランスのクライマー Seb Bouin が完登した世界最難関ルートDNA (9c?) のような、オーバーハングしたハードなシングルピッチのルートも多数存在しています。一部のルートには峡谷を歩いて行くことができますが、基本的には、ルートを懸垂下降し、取り付きに向かいます。ヴェルドン渓谷は、クライマーにとってはたまらない、魅力的な場所です。


クライミングシーズン 

ベストシーズンは秋です。暑さは少ないものの非常に乾燥している (9 月中旬から 11 月中旬) です。 ヴェルドン渓谷 (Gorges du Verdon) は標高約1,000mに位置するため、冬はとても寒いです。 春も良い時期ですが、太陽の下で登らなければ少し寒いかもしれません。 


夏はとても暑いですが、日陰になっている岩を見つけることは可能です。夏はクライミングをするには厳しい季節ですが、バカンスシーズンということもあり、多くの観光客さんで賑わっています。クライミングに加えて、ラフティングやカヌーなどのアクティビティを楽しんでいるようです。


ロッククライミング体感グレード

一般的には、ヴェルドン渓谷 (Gorges du Verdon) でのクライミング・グレードは、クライミングトポと体感グレードを比較した場合、厳しいと言われていますが、個人的な経験から言えるのは、ルートによって異なるということです。クライミングトポに記載されたグレードに対して大きな不満を抱いたことはありませんが、場所や環境 (ロケーション) によっては誤差がある場合もあります。そのため、限界グレードに近いルートをトライする際には注意が必要です。特に、懸垂下降で取り付くルートは必ず?登り返さないといけないので (エスケープルートが無い場合)、慎重に行動する必要があります。

クライミングトポ:

ヴェルドン渓谷で使用したクライミングトポについてご紹介します。 

クライミングトポには大きく2種類あります。

✅「Verdon 2017 - 52 ans et 520 voies d'escalade au Verdon」

✅「La rive gauche, Grimper à Aiguines - Verdon rive gauche」

です。 市販されているクライミングトポはいくつかありますが、私たちは Escalade au Verdon を使用しました ↖️ 最新版も販売されていますが ↗️ 旅行前に手に入れることができず、古いバージョンを使用しました。 


クライミングトポは、ラ・パリュにある小さなクライミング道具屋さんをはじめ、本屋さんやオリーブオイル屋さんでも購入可能でした。 キャンプ地のラ・パリュで出会ったクライミング仲間が手に入れた最新バージョンをちらっと見たところ、大きな変更はなく、新しいルートが追加された程度でした。


Escalade au Verdon 2017  

Auteurs : Simon Aldinger, Olivier Dobel-Ober, Pascal Faudou

Editeur : FFME CD 04 

Secteurs : Col de l'Ane, Galetas-Mayreste, La Palud, vallon de Mainmorte, Secteurs de l'Imbut, Malines, Secteur CAF, Eycharme, Secteur du Miroir du Fou, Secteurs autour des Cavaliers, Escalès, Couloir Samson, Les Spés, Chasteuil...


クライミング用品

ヴェルドン渓谷でのマルチピッチライミングをするためには、ダブルロープの60mが必要です。また、16~18個のクイックドローがあれば、ほとんどのルートに対応できます。私たちが登ったルートでも問題なく使えました。ただしクライミングトポを見ていると、22個のクイックドローが必要な50mに及ぶルートもあるようです。それはまるで2ピッチ分のようで、ちょっとビビりました 😅 クラシックルーの(La Demandeなど) を登る場合は、カムやナッツも必要です。トポには、各ルートに必要な機材についての情報が掲載されています。 シングルピッチのスポーツクライミングルートを登る場合は、70mのシングルロープが必要です。


クライミングエリアへのアプローチ 

ラ・パリュ=シュル=ヴェルドン (La Palud-sur-Verdon) 付近での宿泊なら、クライミングエリア (L'Escalès, Eycharme....) へのアクセスが簡単で便利です。サン=クロワ湖 (Lac de Sainte-Croix) 周辺での宿泊の場合は、クライミングエリア (L'Escalès, Eycharme....) までの所要時間に1時間以上を見込む必要があります。一部の道路は一方通行になっているため、注意が必要です。また、ヴァカンスシーズンには渋滞が発生することがあるため、事前に情報を調べておくことが重要です。


クライミングエリアによって異なりますが、ヴェルドン渓谷 (Gorges du Verdon) でのクライミングでは、駐車場から目的のルートまでラッペル (懸垂下降) を行うことが一般的です。トポにはラッペル (懸垂下降) ポイントが明示されており、一回のラッペル (懸垂下降) で降りる高さも記載されています。


ヴェルドン渓谷 (Gorges du Verdon) で登った (登れなかった) マルチピッチルート: 

Les Deux Doigts Dans Le Nez (Cotations : TD 6a+>6a+ P1, 150m)

La Dérobée (variante) + Le rasoir (variante) (Cotations : TD 6c?>5c+, 180m)

Des Trous de première classe (Cotations : TD 6b>6a+ II P1, 100m)

La Demande (Marquer le but : L1:6a, 敗退) (cotations TD 6a>6a II P2, 320m)

Escalès - Carelle Aval

✅ Les Deux Doigts Dans Le Nez 

Cotations:TD 6a+>6a+ P1

Dénivelé des difficultés 150 m 

L1:6a+, L2:6a+, L3:6a+, L4:6a+, L5:6a+


体感的にも全てのピッチが (6a+) のルートで、ボルトの間隔も最後のピッチを除いて比較的近いため、登りやすかったです。L2 はトラバースルートなのでロープの流れには注意が必要でしたが、このグレードを登りたい人には最適なルートだと思います。L5 をリードで登った時は、出だしのトラバースでホールドを探しきれず、痛恨のテンションになってしまいました。後で分かったのですが、上の方にホールドがあったそうで、とても残念です。


👉🏻 Les Deux Doigts Dans Le Nez 備忘録

Escalès - Dérobée / Castapiagne

✅ La Dérobée (variante) + Le rasoir (variante)

Cotations:TD 6c?>5c+

Dénivelé des difficultés 180 m 

L1:5c, L2:6c?, L3:5c, L4:5c+, L5:5c+


L2は La Dérobée (variante 6c?) を登りましたが、実際にはそこまで難しくは感じませんでした。体感的には (6b+) 程度だったかな?オリジナルルートの La Dérobée L2:6a もとても魅力的なラインに見えました。


👉🏻 La dérobée (variante) + Le rasoir (variante) 備忘録

Moyen Eycharme - Monier

✅ Des Trous de première classe

Cotations:TD 6b>6a+ II P1

Dénivelé des difficultés 100 m 

L1:6a,L2:6b,L3:6a,L4:6b


(L2:6b) は、ホールドを探す際に簡単にパンプするため、腕を休めることがとても重要です。一方、(L4:6b) は (L2:6b) よりも簡単に感じました (もしかしたら6a+?)。私の個人的な意見としては、このルートにさらに1ピッチ多くあれば、大変満足できたと思う。


👉🏻 Des Trous de première classe 備忘録

Escalès - Terrasse médiane

😢 La Demande (Marquer le but: L1:6a, 敗退)

cotations TD 6a>6a II P2

Dénivelé des difficultés 320 m

L1:6a, L2:5c, L3:5c, L4:5c+, L5:6a, L6:5c+, L7:5c, L8:6a, L9:5b, L10:5c+, L11:6a, L12:5c 


La Demandeは、ヴェルドン渓谷で登るクライマーにとって、必須の、歴史的なルートです。ボルトは所々に打たれてはいたものの、カム・フレンズが必要だと判断して、敗退してしまいました (カム・フレンズを持っていなかった)。


(L1:6a) をリードで登ったところ、思ったよりもポリッシュされておらず、その魅力に惹かれました。しかし、上に行くほど特に最後のピッチは磨き上げられているとのこと。また来ることがあれば、トライしてみたいルートです。


👉🏻 La Demande 備忘録

⛺️  宿泊 (Accommodation)
キャンプサイト (Camping Boulogne)

キャンプサイト「Camping Boulogne」は、ヴェルドン渓谷右岸の「la rive droite」と「Escalès」エリア側に位置しており、クライミングエリアへのアクセスが非常に便利です。


周辺には Camping Bourbon や Camping municipal - le Grand Canyon などの人気のあるキャンプ場もありますが、Camping Bourbon はこの時期 (10月) 既に閉鎖されていました。Camping municipal - le Grand Canyon もウエブサイトでは閉鎖でした (でも実際は営業しているようでしたが)。4月から9月までなら選択肢はいくつかありますが、それ以外の季節は閉鎖されているキャンプ場も多いので注意が必要ですね。


Camping Boulogne のオーナーはおしゃべり好きで、とても親切でした。支払いには現金が必須で、カードを利用することはできません。


ただ、トイレ 🚾 とシャワー 🚿 の数が少ないことが気になりました。男女別に1つずつしかなく、ハイシーズンには混雑する可能性があります。また、シャワーの温度が少し低かったのが不満点でしたが、暑い時期には問題ないかもしれません。でも一緒に宿泊したクライミング友は 👱🏻‍♂️🇮🇹👱🏻‍♀️🇫🇷 問題なさそうだったので、個人的な問題だと思います。


総じて、ヴェルドン渓谷でクライミングをする際には、Camping Boulogne を利用するのが便利でおすすめです。ただし、キャンプ場の設備には少し不満があることも覚えておいてください。


🏨 L'Auberge de jeunesse de la Palud sur Verdon 

25 chemin de Boulogne Route de la Maline 04120 LA PALUD-SUR-VERDON

2021年9月 にヴェルドン渓谷 (Gorges du Verdon) に行ったクライミング友が利用した 👱🏻‍♀️🇫🇷 ユースホステルです。


ラ・パリュ=シュル=ヴェルドン (La Palud-sur-Verdon) 周辺のお店

小さなスーパーマーケットがありました。しかしながら、季節的な問題なのか (10月)、私たちが 5泊 した期間中にはお肉などの補充がなく、日々品数が減っていきました。それでも、野菜は補充されているようでした。 


パンは地元のパン屋さんで購入可能で、チーズやお肉の燻製、はちみつ、オリーブオイル、ローカルビールを売るお店もありました。また、クライミング道具屋さんもあったのですが、期待しすぎるとがっかりするかもしれません 🤔


番外編:ヴェルドン渓谷 (Gorges du Verdon) でクライミングするときに有れば便利だと思ったグッズ

ヴェルドン渓谷 (Gorges du Verdon) でのマルチピッチ・クライミングは、ラッペル (懸垂下降) で谷に降りてから、取り付くルートも多くあります。 


自己確保には DYNADOUBLECLIP (Beal) を使ったけれど、ペツル (PETZL) の 👉🏻 コネクトアジャストが便利だと思う。でもそれ以上にヴェルドン渓谷 (Gorges du Verdon) ではラッペル (懸垂下降) を頻繁に行うので 👉🏻 デュアルコネクトアジャストの方が便利かも 🤔 楽天市場で値段を調べてみる 👉🏻 デュアルコネクトアジャスト


またルートを登るときは、登り返せないと色々と大変な事になるので、ペツル(PETZL) TIBLOC (タイブロック) あるいはマイクロトラクションが有れば便利かも 🤔

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✍🏻 ヴェルドン渓谷 (Gorges du Verdon) で登っていると見える風景

✍🏻 ヴェルドン渓谷 (Gorges du Verdon) 以外では 👉🏻 こんなところで 登っています

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