抜けるような青空にトレ・チーメ (Tre Cime) の北壁。ついに、待ち望んだ瞬間がやってきました。
目の前に広がるトレ・チーメ (Tre Cime) 北壁に思わず息を飲みました。この瞬間、心の中で鳥肌が立ち、胸が高鳴りました。あまりの壮大さに言葉を失ってしまいました。こんなに感動できた景色は人生で初めての体験です!
では、朝に戻って話を進めましょう!
Rifugio Auronzo (2330m) からの日の出を目にしました。地平線が徐々に紅く染まり始めましたが、手前の大きな山の存在が日の出を少し遮ってしまい、残念ながら完璧な光景とは言えませんでした。
Rifugio Auronzo では素晴らしい朝食が待っていました (7:00 amから)。前夜の豪華な夕食に驚かされたばかりですが、朝食もそれに負けず劣らずのボリュームでした 🙂 学食のようなスタイルで、実際の料理をみて好きなものを選ぶことができるのはとてもありがたかったです。特に驚いたのは、クロワッサンの中にたっぷりのチョコレートが詰まっていたことです 😄
今日はDelle Scalette(VF3B)に登る予定です。特に気負いもなく、Rifugio Lavaredo に向けて出発しました (8:20 am).
Rifugio Lavaredo 手前の約 50m の地点で、トレ・チーメ (Tre Cime) 側 (左側) の道に入り、Forcella Lavaredo に向かいます。Rifugio Lavaredo を通り過ぎても Forcella Lavaredo に行けますが、個人的にはトレ・チーメ (Tre Cime) 側の道がお気に入りです。
Forcella Lavaredo からトレ・チーメ (Tre Cime) の北壁を振り返ると、息をのむような景色が広がっていました。巨大な岩壁がそびえ立ち、陽光に照らされて輝いていました。まるで絵画の中に入り込んだかのような感覚に酔いしれました。私は自然の偉大さとその美しさに圧倒されました。その光景を目の前にして、言葉も出ませんでした 😲😭
そんな姿を見かけた他の登山者が、頼んでいないのに、「写真を撮ってあげるからカメラを貸して」と声をかけてくれました。私はその申し出に感謝し、写真を撮ってもらうことにしました。その一瞬を切り取ることができたことは、私にとって大きな喜びでした。
この素晴らしいトレ・チーメ (Tre Cime) を目にすることが出来ただけでも、ドロミテ (Dolomiti) に来た意味があったと感じました。自然の力と壮大さを目の当たりにし、深い感動に包まれまれ、涙がこぼれるほどの感動でした 😭
ずっとこの場所に居続けたいとも思いましたが、Delle Scalette (VF3B) に挑むべく出発しました。
トレ・チーメ(Tre Cime)側だけでなく、Rifugio Locatelli を見上げても、そこには鮮やかな青空が広がっていました。ドロミテ (Dolomiti) の魅力に心を奪われながらのアプローチです。
Delle Scalette (VF3B) は、Rifugio Locatelli の向こう側にある山で待っています。そこへ向かう道のりも、今までと同じくらい素晴らしい景色が約束されています。
途中で出会ったアメリカから来た人も Delle Scalette (VF3B) を登ると言うことで、私たちは一緒にヴィアフェラータ Delle Scalette (VF3B) を目指していました。
と、ここまでは順調でしたが、進行中に私たちは立ち入り禁止のマークを見つけてしまいました ⛔️ 心が落ち込む中、彼と相談した結果、もう少し進んでみることになりました🚶🏻しかし、残念ながらその後も立ち入り禁止マークが2箇所に現れ、私たちは登攀を諦めることを余儀なくされました 😢
アメリカから来た人のアドバイスで、本来は Delle Scalette (VF3B) を登った後、下りに利用する Sentiero del Curato Militare Hosp (VF2A) を登ることに決めました。幸運にも、困難な部分もなく頂上に到達しました。そこから見える景色は、まるで夢のようでした。トレ・チーメ(Tre Cime)の壮大な北壁が、私たちを圧倒しました。
しかし、あまりにも簡単に終わってしまったため、次にどうするか悩んでいた時に、アメリカから来た人の言葉が心を揺さぶりました。
「トレ・チーメの左側にあるSentiero de Luca/Innerkofler (VF2B) に挑戦してみるといいよ」
彼は昨日まさにその道を歩き、その経験が素晴らしかったと語っていました。他に選択肢もなかったので、彼の言葉に希望を見出しました。
Monte Paterno (2746m) にそびえる Sentiero de Luca/Innerkofler (VF2B) の入り口は、Rifugio Locatelli (2405m) の左手にあります。トレ・チーメ (Tre Cime) は右側です。
Sentiero de Luca/Innerkofler (VF2B) に向かう途中、Delle Scalette (VF3B) に挑戦しようとする他の登山者にも出会いましたが、「登れないようです」と情報を共有しました 😉
Sentiero de Luca/Innerkofler (VF2B)
このルートもアプローチはトンネルです。年配の方からは、「ヘッデン🔦を持っているのか❓”」と確認があったり、若者からは 「トンネルの中は寒いから服を着た方が良い」 とか、和気藹々な感じでスタートです (11:13am)。
池があるところが laghi dei piani です。ここもなかなか美しい景色です。Rifugio Locatelli (2405m) の赤い屋根が小さく見えますね。
Sentiero de Luca/Innerkofler (VF2B) はそれほど感動もなく 😁 終わりました。でも時折見える景色は素晴らしかったです。
ここが Monte Paterno (2746m) に登る入口です。右側が登りのルートで左奥が下りのルートです。一部 Monte Paterno (2746m) へ向かう人と降りてくる人が同じルート (ワイヤ) を使うので、こんな感じで停滞になります。
山頂までの詰めは、こんな感じです。絵になりますよね 😉
山頂の眺めは Tre Cime 一帯が一望できてお薦めです。Tre Cime 北壁は雲が掛かってしまい写真的にはイマイチですが、登ってみる価値は有ると思います (12:15pm)。
Rifugio Locatelli (2405m) 方面を見ると、自分が想像していた“ドロミテの景色”が広がっていました。
下山は元来たルートを戻る方法と Forcella Lavaredo へ向かうルートがあるようです。その他には Rifugio Pian di Cengia (2528m) へ向かうルートも。
もちろん Forcella Lavaredo へ向かいます。
このルートの入口が個人的には判りにくかったです。もし誰もいなければ、少し躊躇しそうな崖を谷に向かって降りていきます。 落石を注意しなければなりませんが、迷うようなことは無いと思います。
途中で出会った若者3人組と Forcella Lavaredo まで下ることになりました。 その中の紅一点の彼女は日本に3週間ほど行ったことがあるとのこと。話も弾み、ガンガン下っていきます。
と、途中で間違えるはずのない道を間違えて高台へ 🙂 目の前にトレ・チーメ (Tre Cime) が飛び込んできました。雲が流れスッキリとしたトレ・チーメ (Tre Cime) です。お互い顔を見あって、「道を間違えてよかったジャン 😆」
写真を撮るのに忙しく、なかなか進めない。
もうほとんどこのルートも終わるだろう思った頃に、易しいフェラータが待っていました。この辺りからは トレ・チーメ (Tre Cime) を見ながら歩くので、なかなかフォトジェニックです。
Forcella Lavaredo (13:45 pm) に戻ってきました。ヴィア・フェラータ Sentiero de Luca/Innerkofler (VF2B) 自体はあまり興奮する要素はありませんでしたが、Monte Paterno (2746m) から広がる景色は息をのむ美しさでした。トレ・チーメ (Tre Cime) の姿を眺めながら登る軽快なヴィア・フェラータは、まさにドロミテの魅力を存分に味わえるものでした。
Delle Scalette (VF3B) の計画が頓挫してしまったことは心残りでしたが、このトレ・チーメ (Tre Cime) に足を運んで本当に良かったと感じています。北壁を見ながら、昨日歩いたお気に入りの道を辿り、一周して Rifugio Auronzo (2330m) に戻りました (15:00pm)。
夜は昨日と同様に、お腹いっぱいになりすぎるほどのボリュームの食事を楽しみました。その後、食事中に知り合った仲間たちとカードゲームを楽しみました。一人はドイツから歩いてヴェネツィアまで徒歩で旅すると話していましたし、もう一人はドロミテを自転車で東から西へ旅するとのことでした。
彼女たちはまだしばらく Rifugio Auronzo を拠点にしてさらなる探索をする予定だと教えてくれました。ドロミテにはさまざまな楽しみ方があるんだなと改めて実感しました。夜が更ける頃には、すでにライトが消えてしまいました。
メモ: 今回は Rifugio Auronzo を起点にして左回りで歩きましたが、トレ・チーメ (Tre Cime) の北壁に焦点を当てたい場合は、右回りが近道です。その迫力ある景観に魅了されること間違いなしです。
✍🏻 翌日は Rifugio Auronzo (2330m) からバス 🚌 ➡️ 電車 🚃 ➡️ バス 🚌 を乗り継いで、コルバラ Corvara (Rifugio Kostner 2500m) へ
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