初めてフランスのお葬式に参列して感じたこと

先日、2年ほどクライミングジムで親しくしてもらっていた知人が亡くなり、フランスで初めてお葬式に参列しました。日本以外で葬儀に参加するのは初めてだったため、一番気になったのは「何を着て行けばいいのだろう」ということでした。


ネットで調べても、日本のように「喪服を着る」という情報はあまり見つからず、結局フランス人の友人に相談しました。友人からは、「最近のお葬式は昔ほど形式を重視しない。服装よりも、故人を見送りたいという気持ちが大切だと考える人が多いよ」と教えてもらいました。とはいえ、本当にそれで大丈夫なのか半信半疑のまま当日を迎えました。


私が参加したのは、おそらく宗教色をあまり前面に出さない告別式でした。進行役の方が故人の生い立ちや思い出を紹介し、ご親族が故人とのエピソードを語るという、静かで温かなセレモニーでした。祭壇も日本のお葬式と比べると、とても簡素だったのが印象的でした。 


そして、一番驚いたのは参列者の服装です。 落ち着いた色合いの服装が多かったものの、全員が黒というわけではありません。紺色やグレー系の服を着ている人もいれば、花柄のワンピースの女性もいました。夏だったこともあるのか、ジャケットを着ている人はほとんどおらず、ワイシャツ姿の人も少数派でした。Tシャツやポロシャツなど、清潔感のある普段着に近い服装で参列している人も多く、日本のお葬式とはかなり雰囲気が違いました。 


私自身も、黒い喪服ではなく、白を基調としたストライプ柄のワイシャツにチノパンという服装で参列しました。正直なところ、少し気になっていましたが、周囲から浮くこともなく、友人が言っていた「服装よりも参列する気持ちを大切にする」という考え方を実際に感じることができました。


もちろん、地域や宗教、ご家庭によって考え方は異なると思います。それでも今回参加した式では、形式にとらわれるよりも、故人を大切に思う人たちが自然な形で集まり、お別れをすることが何より大切にされているように感じました。


式の後には、ご親族とも自然に言葉を交わすことができ、日本のお葬式とはまた違った、人と人との距離の近さも印象に残っています。もちろん、日本のように礼儀や形式を大切にする文化にも意味がありますし、どちらが良いという話ではありません。ただ、初めてフランスでお葬式に参列して感じたのは、「完璧な服装であること」よりも、「故人を見送りたいと思って足を運ぶこと」のほうが大切にされているということでした。


もしこれからフランスでお葬式に参列する機会があり、服装に悩んでいる方がいたら、今回の私の経験が少しでも参考になれば幸いです。 

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