ドロミテを個人旅行したいけど、車がないと無理?
そんな不安を持っている方も多いかもしれません。実は、夏のピークシーズン (6月中旬〜9月中旬) であれば、公共交通機関だけでもドロミテ各地をしっかり旅することが可能です。ただし、注意点もあります。ドロミテはイタリアの5つの県 (南チロル、トレンティーノ、ベッルーノ、ウーディネ、ポルデノーネ) にまたがっており、地域ごとにバス会社や時刻表が異なるため、旅の計画には少し工夫が必要です。
このブログでわかること
・車なしでもドロミテ旅行ができる理由
・AIツール (Gemini Deep ResearchとNotebookLM) を使った時刻表検索&旅のシミュレーション方法
・実践:「Cortina d’Ampezzo → Corvara」間のルート比較と選び方
情報収集はAIでスマートに!
私が「ドロミテ」を旅したのは2016年です。当時は情報が少なく、公共交通ルートの検索にはとても苦労しました。そこで今回、「2025年の今なら、AIツールを使えばもっと簡単に調べられるのでは?」という視点から、Gemini Deep Research と NotebookLM という2つのツールを使って、旅のシミュレーションを行ってみました。
AIツールの使い方(実際の流れ)
1. Gemini Deep Researchに「CortinaからCorvaraへ公共交通で行く方法は?」と聞く→ 概要ルート(バス番号や所要時間など)を教えてくれる。注釈:CortinaからCorvaraへ行き方を決めるのに当時苦労したので、このルートを検索しました。
2. 提示されたバス会社の公式サイトで時刻表 (PDF) をダウンロード
3. NotebookLM に PDF をアップロードし、「何時のバスに乗れば良いか?」「どこで乗り換えれば良いか?」をチャットで相談→ AIが時刻表を読み取り、接続時間も含めて最適なプランを提案してくれる。
ポイント:Gemini Deep Research は概要の把握、NotebookLM は実践的な時刻選び、というように使い分けるのがコツ!
実践:Gemini Deep Research 編:
ルート1:Südtirol Mobil を使った3路線のバスを乗り継ぐ方法:
以下の3つの路線を乗り継げば、CortinaからCorvaraへ公共交通で到達できます。
ステップ1:Cortina d'Ampezzo → Dobbiaco(バス445番)
所要時間:約45分
運行会社:Südtirol Mobil(実際の運行はSADなどが担当)
ステップ2:Dobbiaco → Brunico(バス402番)
所要時間:約43分
運行会社:Südtirol Mobil(主にSADが運行)
ステップ3:Brunico → Corvara(バス460番)
所要時間:約1時間8分
運行会社:Südtirol Mobil(こちらもSADが主担当)
総所要時間:約4時間
補足:「Südtirol Mobil」は南チロル全域のバスを統括する交通ネットワーク。実際のバス運行は「SAD」などが行っています。
ルート2:ファルツァレーゴ峠を越える夏季限定ルート
こちらは夏季のみ運行される、美しい峠を越えるルートです。観光性を重視したい方にぴったり!
ステップ1:Cortina d'Ampezzo → Passo Falzarego(バス LINEA 52)
運行会社:Dolomitibus(ベッルーノ県側)
ステップ2:Passo Falzarego → Corvara(バス465番)
運行会社:SAD(南チロル側)
総所要時間:約2.5〜3時間(接続状況による)
補足:このルートは異なるバス会社をまたぐため、Dolomitibus と SAD の時刻表を別々に確認する必要があります。NotebookLMを使えば、複数のPDFをアップロードして接続プランを一括で整理できるので便利です。
時刻を各社の公式サイトからPDFでダウンロード:
▶ SAD 👉🏻 ここから 検索できます
▶ Dolomiti Bus 👉🏻 夏季ダイヤ2025 (2025年6月9日から9月9日まで)
▶ Cortina Express 👉🏻 Bus Timetables
Gemini Deep Research で得られた情報をもとに、該当のバス会社(例:Südtirol Mobil、Dolomitibus、SAD)の公式サイトにアクセスし、最新の時刻表 (PDF) を入手。 この時刻表を読むのがまた一苦労…と思いきや、ここで次のAIツールが大活躍!
NotebookLMにPDFをアップロード → 時刻と乗り継ぎを一発で把握!
NotebookLMにダウンロードしたPDFをアップロードし、「X月X日X曜日にCortinaからCorvaraへ行きたい。どのバスに何時に乗ればいい?どこで乗り換え?」と質問すると…
・出発時間
・乗り継ぎバスの時刻
・待ち時間
・所要時間の目安 など、
時刻表を読み解いて、最適な移動スケジュールをチャットで提案してくれます。 手作業で調べていた頃とは比べものにならないほど、旅行計画のストレスが軽減されました。
NotebookLMを使うメリット
・PDF時刻表をアップするだけで内容を把握してくれる
・「何時のバスに乗ればいい?」と、チャット感覚で質問できる
・当日の予定変更にも柔軟に対応できる
補足
アップロードできる容量の範囲内で、旅行中に使うバス路線の時刻表はまとめて NotebookLM に入れておくと安心です。旅先で「次のバス何時だっけ?」と迷う時間がゼロになります。
AI活用ドロミテ旅:こんな方におすすめ!
・公共交通機関を使って初めてのドロミテを個人旅行をする人
まとめ:
ドロミテは確かにアクセスが複雑です。でも、車がなくても大丈夫です。むしろ、地元のバスを使ってゆっくりと移動する旅は、景色と人の暮らしを深く感じられる特別な体験になります。そして2025年現在、AIツールを上手に活用すれば、複雑だった公共交通の旅も、ぐっと身近で安心なものになります。あなたのドロミテ旅が、快適で思い出深いものになりますように!
番外編:「Deep Research」って、ここがすごいと思った話
「Gemini Deep Research」を使って、コルティーナからコルヴァーラへの移動手段を調べていたときのこと。表示された情報の中に、こんな一文が目に入りました:
「..... 第三者情報では夏季の運行があるとされているが、公式情報では冬季運行のみが明記されており、情報の一貫性に欠ける。したがって、この情報は古い可能性があるか、対象地域がコルヴァーラではなく、広義の“アルタ・バディア”である可能性がある。.....」
このコメントを読んで、思わず「えっ」と声が出そうになりました。というのも、AIが “この情報は信頼できないかもしれない” と指摘していたからです。私がドロミテに行った当時は (2016年) このバス路線が存在していました。2022年 にもこのバスが存在していることは確認していましたが、2024年 からこのバスの情報を得ることはできませんでした。
このような情報の微妙なズレや古さって、人間でも見逃しがちですよね。正直、Deep Research でなければ、ここまで踏み込んだコメントは表示されなかったかもしれません。こういう瞬間に、「ああ、Deep Researchって本当にすごいんだな」と実感しました。
実際に私がドロミテを旅した様子は(今回ご紹介したルートも含め)、絶景写真たっぷりの👉🏻「私のドロミテ日記 (Dolomiti Via Ferrata)」にまとめています。
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