ヨーロッパの舞台に立つ:ストラスブールの欧州議会を初めて体験!ヨーロッパの共通の未来を感じてみませんか?

待ち望んでいた日がついに訪れました。ストラスブールの郊外に佇む欧州議会 (European Parliament) が行われる建物を訪れる日です。心躍る気持ちと共に、この著名な場所での体験を楽しみにしていました。


欧州議会が行われる建物周辺は、穏やかな散歩にぴったりの場所です。春の桜並木が彩る風景は、日本から寄贈された桜も咲き誇り、心地よい散歩を楽しませてくれます。


何度も欧州議会が行われる建物周辺を散策していましたが、これまで一度も建物の中に入ったことはありませんでした。そして、この日ついに、初めて国際機関の建物の内部に足を踏み入れることになりました。

そもそも欧州議会 ( European Parliament ) って何をするところなの? 

この欧州議会では、各国から選ばれた代表者たちが集まり、ヨーロッパ全体のことについて話し合い、様々な問題に取り組みます。たとえば、ヨーロッパ全体で共通するお金のことや、環境について、友好な国同士の関係についてなどが議論されます。


しかし、少し理解しにくいのは、この欧州議会は各国の議会とは違い、法案を直接提出する権限を持っていないことです。国ごとの議会は、その国内で法律を制定・変更する権限を持っていますが、欧州議会はヨーロッパ全体を視野に入れる場所です。ここではヨーロッパ全体に関わる法律や政策について話し合い、提案された法案を検討します。


では法案の提案権はどこにあるの? 

それは欧州委員会という別の機関が行います。ヨーロッパの様々な問題に専門的に取り組む欧州委員会は、新しい法律案を作成したり、既存の法律を改善したりする役割を果たします。欧州委員会が提案した法案は、欧州議会で議論され、議員たちが賛成や反対を話し合い、投票を行います。


これが欧州議会の役割です。欧州委員会が提案した法案について、議論と投票を通じてヨーロッパ全体の意志を形成していく場所です。


欧州議会という組織の理解も少し難しいかもしれませんが、欧州議会が行われる建物の名前も分かりにくい 😂 日本では選挙で選ばれた議員を国会議員と呼び、国の法律や予算を決定するなど、国会の議事を行う殿堂を国会議事堂と呼んでいます。しかしながら、欧州議会が行われる建物には「ルイーズ・ヴェイス棟(Bâtiment Louise-Weiss)」という名前が付けられています。建物の中に入った時に「Louise-Weiss」と書かれた場所を探してみてください。


ルイーズ・ヴェイス(Louise-Weiss)って誰? 

ルイーズ・ヴェイスは1979年に欧州議会の議員が初めて直接選挙が行われた際に最年長の86歳で議員に選出され、開会の際に演説を行なった女性です。彼女はジャーナリストであり、女性の選挙権拡大にも尽力した人です。


この建物の中にはもう一つの偉大なフランス人女性シモン・ヴェイユ (Simon Veil) の名前が刻まれています。シモン・ヴェイユは1979年から3年間に渡り女性で初めて欧州議会の議長を務めた女性であり、それまでは非合法とされていた人工中絶の合法化に取り込み、女性の解放に力を尽くした人です。ちなみに写真にある銅像はシモン・ヴェイユ (Simon Veil) さんです。


個人で訪問しても、音声付きガイド機が貸し出され、欧州議会 (European Parliament) を含む、EUに関した説明を聞くことができます。この音声ガイドの最後には、簡単なクイズ?もあるので、集中して説明を聞いてください 😂


欧州議会が行われるルイーズ・ヴェイス棟でぜひ訪れたい穴場スポット

建物や国旗の写真をバックにした写真撮影コーナーがあります。イメージ的にはプリクラですね。シールにはなっていませんが、撮影を終えた写真は、メールで受け取ることができます。もちろん無料です。ルイーズ・ヴェイス棟を訪れた記念にこのコーナー立ち寄ってはいかがでしょうか?


見学に必ず必要な物

・身分証明書(パスポート)


見学可能日時・料金 (2023年現在)

月曜〜金曜:09:00 – 18:00 

土曜日:09:30 − 12:00, 13:00 − 18:00 

日曜日:見学不可 


料金:無料

*飛行機に乗る時の様な荷物検査があります。ちなみに飲み物の持ち込みは可能でした。

*写真は自由に撮れますがビデオ撮影は禁止でした。


欧州議会 (European Parliament)

欧州議会は、ヨーロッパの国々から選ばれた議員たちが集まって、ヨーロッパ全体に関わる法律や政策について話し合い、決定する場所です。


欧州理事会 (European Council)

欧州理事会は、EUの国々の首脳 (首相や大統領など) が集まって、EU全体の方針や重要な決定を話し合う場所です。重要な政治的な指針や方針の決定が行われます。具体的な政策の議論は行われません。


欧州評議会 (Council of Europe)

欧州評議会は、ヨーロッパ全体の民主主義、人権、法の支配などの価値観を促進することを目的とした組織です。欧州人権条約や人権に関する法律を推進し、各国の協力を図ります。EUとは異なり、EUの加盟国とは限られていません。

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