南ヴォージュ山脈に位置する Martinswand は、ヴォージュ山脈 (Massif des Vosges) にあるクライミングエリアとしては高い標高にあり、ストラスブール近郊のクライマーたちにとっては夏の避暑地として非常に魅力的な場所です。
古くから登られている Martinswand には、多くのクライミングルートが引かれています。さらに、この場所はヴォージュ山脈では数少ないマルチピッチクライミングが楽しめる貴重なスポットでもあります。そのため、ルートが複雑に組み合わさり、時には自分が登るべきルートの特定が難しいこともあります。
それでも私にとって Martinswand はヴォージュ山脈の中でも最も魅力的なクライミングエリアの1つです。ロケーションが素晴らしく、個人的には心から惹かれる場所です。
昨年2022年の6月と同様に2023年の6月も暑い日が続いており、「久しぶりに Martinswand へ登りに行きたい」と思っていたところ、2週間前に出会ったクライマー Lucile さんから連絡があり、偶然にも彼女たちと Martinswand へ登りに行くことになりました。集合場所はなんと、ストラスブール周辺ではなく、コルマール駅前という少し変わった選択で驚きましたが、彼女の友達もいるということでした。
集合の時間にコルマール駅に行ってみると、Lucile さんの姿はありませんでしたが、彼女の友達 Sarah さんが待っていました。初めての挨拶を交わし、おしゃべりをしながら Lucile さんを待ちましたが、なかなか現れず 😅
出発は予定よりも遅れましたが、それでも私たちはワクワクしながら Martinswand へ向かいました。車の中では笑い声が絶えず、楽しいガールズトークが広がっていました。その話の中で驚いたことに、Sarah さんは今回が 2回目の外岩クライミングで、初心者クライマーさんであることが分かりました。私が感じるに、Martinswand は他のクライミングエリアに比べて、同じグレードでも、少し難易度が高いと思っていたので、少し心配もよぎりましたが、私たちは勇気を持って Martinswand に挑むことにしました 😆
予定していた時間よりもだいぶ遅れましたが、12:30pm 過ぎに Martinswand に到着しました。驚いたことに駐車している車は思ったよりも少なかったです。通常は50台以上の車が駐車してあるのに、この日はたった20台ほどでした。「これは私たちにとってはまさに幸運の証だ」と、この時は思っていました。
Le passage clouté (6a+) mlead…
下部はキーとなるホールドがだたがた揺れたので、使わずに登った為か難しく感じた。そして問題の上部。直登してハングを超えて登るのか、右側のスラブを登るのかで迷う。明らかにハング超えは難しそうに感じたけれど、直登するルートだと思いこみ、登ってみたら、激ムズ。テンションしてしまいました。OSトライではムーブの組み方がわからず、少なくとも体感は (6c/6c+) でした。そして問題は、クイックドローの数。12 本のクイックドローを持って登ったけれど全く足らず。確かに Martinswand は長いルートが多いけれど、こんなにクイックドローが足らなかったことは初めてだったと思う。後からトポを見てわかったことは、本来は右側のスラブを登るルートでした 🤦🏻♂️ 直登は Le Tichodrome en rit encore (7b+) でした。
La digestive (5c) FL
クライミング友が終了点を間違えて、途中でスタックしてしまったので、お助けで登りました。3人で登りに来ていて良かったです。実際登ってみると、確かに終了点は混乱すると思いました。基本的にアルザスでも終了点には2つのボルトが打たれていますが、このルートでは2つ目のボルトの位置が曖昧でした 🤷🏻♂️ 初心者ルートなんだからもう少し混乱することの無いように終了点を設定するべきなのでは?と思うぐらいでした。加えて彼女は隣の L’inox (4C) も登っていた為、より困惑したみたいです。
これにてクライミングは無事に終了しました。私にとっては6回目の Martinswand でしたが、相変わらず登るべきラインは複雑で、自分がトライすべきルートの特定には苦労しました。特に今回は初級者、初心者クライマーさんと一緒だったため、より慎重に進む必要があったかもしれません。
今回一番問題になったのは終了点の位置でした。明らかにシングルピッチとしてルートを登るには無理のあるルートを選んでしまったと思っています。ただ、具体的にどのように改善すべきだったのかは難しい問題です。トップロープで登りたい人の場合は、私がマネージできるので今回のような状況にはならなかったと思いますが、リードクライミングで未体験のルートに挑みたい人にとっては難しい状況です。しかしそれはクライマーの誰もが通る道なのかも知れませんね。
そんなこんなであまりルートを登ることはできませんでしたが、この日のクライミングも忘れられない思い出になりました。Martinswand でのクライミングはいつもワクワク感に溢れており、私たちを惹きつける魅力がたくさんある場所であることを再確認することが出来ました。お誘いありがとうございました。また一緒にクライミングに行きましょう!
活動内容:Lucile・Sarah、La digestive (5c) FL
✍🏻 Martinswand Secteur D
La pivel (5c ) ~ La digestive (5c) は終了点の位置に問題があると思う。シングルピッチで登るのはお勧めできません。特にトップロープで登るのはロープの流れが悪すぎて、特に注意が必要です。マルチピッのスタートピッチ (L1) として登るのにはそれほど問題はないと思います。
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