フランス 🇫🇷 アルプスで写真映えすると評判の Aiguille Dibona でクライミング！驚きの自然美を堪能しながら Visite Obligatoire (TD 6a+>6a) に挑戦！

渡仏してから一番暑く感じる 2022 年の夏は、フランスに10か所有る国立公園の1つエクラン国立公園 (エクラン山塊, le massif des Écrins) に行くことになりました。

エクラン山塊 (le massif des Écrins) には氷河が存在し、4,000mを超える山が2つある (最高峰：la Barre des Ecrins, 4102m)、オート＝アルプとイゼールに位置するフランスアルプスの大山脈です。クライマーにとっては、グルノーブル、ブリアンソン、ギャップという3つの都市に囲まれたエリアと言えば分かりやすいのかな？

エクラン山塊 (le massif des Écrins) は、モンブラン山塊の 7倍 の広さがあると言われていますが、シャモニー (Chamonix-Mont-Blanc) 界隈ほど人気はなく、ローカルな感じがします。それでも山塊の豊かさと美しさは多くの登山愛好家、スキーヤー、クライマーに愛されている場所です。豊富なルートと壮大な景色は、多くのクライマーたちにとって、特にマルチピッチクライミングをする人にとっては魅力的な場所です。

エクラン山塊の 7 つの主要な地域がありますが、今回はその中の１つ、ヴェネオン渓谷 (Haute vallée du Vénéon) にある Aiguille Dibona (3131m) でマルチピッチクライミングをしました。

このページでは登った時の感想に加え、使用したクライミングトポ、宿泊した山小屋やキャンプサイトの情報も記載しています。

"ヴェネオン渓谷 (Haute vallée du Vénéon)" って何処にあるの？

ヴェネオン渓谷 (Haute vallée du Vénéon) はグルノーブル (Grenoble) から南東に車で 90 分ほどで行くことができます。

"Aiguille Dibona (3131m) のクライミングエリア" ってどうやっていくの？

ヴェネオン渓谷 (Haute vallée du Vénéon) にある Aiguille Dibona 登山口から、Aiguille Dibona の麓にある Refuge Soreiller (2719m) まで 1300m ほど登ったところに岩山 Aiguille Dibona (3131m) がそびえ立っています。コースタイムで2時間40分ほどで到着できます。クライミングエリアはこの Aiguille Dibona (3131m) の南面、西面、東面にあります。

今回登った Visite Obligatoire (TD 6a+>6a 370m) を Refuge Soreiller から眺めてみると、こんな感じで見えます。

⛰ Aiguille Dibona (3131m)

✅ Visite Obligatoire

Cotations (camptocamp) : TD 6a+>6a

Cotations (Topo) : TD 6b>6a+

Altitude : 2719 m / 3131 m

Dénivelé des difficultés : 370 m

Type de rocher : granit

Type de voie : grande voie

クライミングの前日に Refuge Soreiller で宿泊して、翌日の朝に登りに行きました。Visite Obligatoire (TD 6a+>6a 370m) がある南壁へは、Refuge Soreiller から10分ぐらいで着くことができます。

4人で行動：

チーム：👱🏻‍♂️🇮🇹 Andrea & 🐢🇯🇵 

チーム：👱🏻‍♂️🇮🇹 Simone & 👱🏻‍♂️🇮🇹 Giorgio

8:00 Visite Obligatoire クライミングスタート

16:00 下山開始

Refuge Soreiller 荷物整理

18:00 Refuge Soreiller から下山開始

20:00 駐車場

個人的な Visite Obligatoire (TD 6a+>6a 370m) 感想:

クライミング当日の朝になりました。エクラ山塊にある Aiguille Dibona 周辺は明け方薄っすらとかかっていたガスも晴れ、快晴のお天気になりました。

7:30am 過ぎに Refuge Soreiller を出発。Visite Obligatoire (TD 6a+>6a 370m) は古典的なルートで人気があるとのことでしたが、Visite Obligatoire (TD 6a+>6a 370m) の取り付きには、すでにクライミングを始めていた1組だけでした。

我々が登った時間帯で Visite Obligatoire (TD 6a+>6a 370m) を登っていたのは、先行して登っていたクライミングペアと、後からものすごい勢いで登ってきて、さっと抜かされた、オーストリアペア、そして我々の2ペアのみでした。

先行して登っていたクライミングペアはL3で敗退したので、実質的には、オーストリアペア、我々の2ペアのみ。懸念していた停滞もなく、天気も最高によく、自分たちのペースで登れたことは、大変ラッキーでした。

Aiguille Dibona (3131m) の向かいは、ヴァロン・デ・ゼタージュ (Le Vallon des Étages) 氷河を見ることができます。

2022年の夏は記録的な暑さが続いているので、この氷河もかなり溶けているのかも？🙄

このルートでよく話になるのピッチは (L4, 6b/6a) のトラバースですが、個人的に印象深く残っているのは、(L4, 6b/6a) のトラバースよりも (L8, 6a) から頂上までのルートです 🙄 どのピッチも (6a) グレードで難しくはないけれど、高度感がありなかなか楽しめました。

8:00am から登り始め頂上に着いたのは 16:00pm. 評判通り楽しめる素晴らしいルートでした。

下山は Aiguille Dibona の西フェイスを 2度懸垂下降したのちに (25m/pitch ほど)、プロテクションのない、おそらく３級ぐらいのガレ場を、自分たちで確保しながらおりました。このガレ場が終わればRefuge Soreiller までは一般的な登山道です。頂上から Refuge Soreiller まで2時間ほどかかったと思います。

クライミングトポ

OISANS NOUVEAU, OISANS SAUVAGE - Livre Ouest

“Visite Obligatoire” を登った時のクライミング道具 

・ロープはダブルロープ 2×50 m 

・クイックドロー 16 個 

・スリング＆カラビナ類

・カム類 (個人的には必要がないと感じたけれど、クライミング友は使っていました)

宿泊 (Accommodation) & キャンプサイト (Camping Boulogne)

🏔 Refuge Soreiller

 Aiguille de la Dibona の麓、標高 2719m にある山小屋 (Refuge Soreiller)。1957年に建てられた後、1999 年と 2014 年に改築されています。

基本的に HB (夕食＆朝食) で宿泊する場合は予約が必要。とは言っても、ヨーロッパの山小屋は日本の形式とは異なり宿泊だけでも確認が必要だと思います。

山小屋 (Refuge Soreiller) 周辺でキャンプは可能ですが、テントを張る位置などを山小屋 (Refuge Soreiller) で確認する必要があります。

この山小屋 (Refuge Soreiller) がすごいと思ったことは、

1️⃣ 水が自由 (free) に使える

2️⃣ 山小屋で自炊が可能

ガスなどの施設は無いですが、各自でバーナーを持ち込んで山小屋 (Refuge Soreiller) 内で簡単な料理を作ることも可能。常連客なのかは分かりませんが、おそらく宿泊者ではなく、キャンプをしている人が山小屋 (Refuge Soreiller) に缶詰を持ち込んで、温めてもらっているのを見てびっくりしました。

🛏 ベットにはマットと掛け布団、モーフもあるので、簡易的なシーツ (寝袋) のみ持参すること。

🚿 シャワーも使えるようですが、お湯ではなく水のみとのこと 🚾 トイレは水で流さないタイプのもの (清潔感はありました)。

携帯電話等の充電に関しては 🔌 基本的に山小屋では充電ができないので、携帯バッテリーがあれば便利です。

💶 支払いはキャッシュのみなので注意が必要です。

⛺️ キャンプサイト (Camping municipal de la Berarde) 

3 つ星のキャンプ場です。Aiguille de la Dibona (3131m) や Tête de la Maye (2518 m) などで登るならこのキャンプサイト(Camping municipal de la Berarde) は便利だと思います。

人気のキャンプサイトらしく予約をお勧めします。我々が行った時も満員でしたが、たまたまドタキャンした人がいたらしく幸運にも宿泊することができました。

飲料水🥛基本的にはキャンプサイトの水道水を調理の時や飲料水として使いました 🔥 基本的に直火は禁止だと思う。でもバーベキューができるサイトはありました。

🚿 シャワーは温水が出ますが、温度を調整することはできません 🚾 トイレは、驚いたことに、便座がありました 😂 さすが3つ星キャンプ場ですね。

💶 支払いはカードでも可能です。

📶 インターネット環境 

キャンプサイトの Wifi は Reception 周辺のみで利用可能。個人的に使っているプロバイダー (free) は電波が圏外でしたが ☹️ Orange は電波が繋がっていました。

携帯電話等の充電に関しては、トイレ横の洗面所にフランスで一般的に使われている電源コンセントがあるので 🔌 使うことは可能でした。時代的なものなのか分かりませんが、携帯電話を直接充電している人と携帯バッテリーなどを充電している人が半々ぐらいでした。

キャンプサイトから歩いていける小さな村には、小さなお店があり、バゲットなどを買うことができます。ただしこのお店でパンを焼いているわけではなく、朝8時ごろ運ばれてきます。味は期待しすぎないほうがいいかも？でもこのお店のソシソンは美味しかったです。

✍🏻 Aiguille de la Dibonaから見えるヴァロン・デ・ゼタージュ (Le Vallon des Étages) 氷河

Massif des Écrinsでのクライミングは、素晴らしい自然環境の中で、一生の思い出に残る体験をすることができました。

ここには初心者から上級者まで、あらゆるレベルのクライマーに対応したルートがあります。挑戦的でありながらも、自然と一体になれる素晴らしい体験ができることでしょう。

また、Massif des Écrins には宿泊施設も充実しており、アクセスも比較的容易です。季節によって異なる美しさを見せ、のんびりと休暇を過ごすには最適な場所です。ぜひ一度訪れてみてはいかがでしょうか。

👉🏻 こんなところで登っています ⛰