アルザス地方の美しい景色をバックにしたヴォージュ山脈でクライミング ⛰ フランス北東部 🇫🇷 ストラスブール近郊のクライミングエリアはこんな所です 🍇 - 赤茶色の砂岩で魅力的なクライミング

ヴォージュ山脈 (Massif des Vosges) は、ドイツとの国境に近いフランス北東部の低い山脈です。 それらはライン川と平行にほぼ南北に走り、南北にわたり125キロメートルあり、アルザスとロレーヌ両地方にまたがる山脈です。標高は低く最高地点でもグラン・バロン (標高1424m) です。この地域は、美しい森、湖、伝統的な村、ワイン、チーズ、その他の農産物の生産で知られています。 また、クライミングの他にも、ハイキング、スキー、マウンテン バイクなどのアウトドア アクティビティの人気の目的地でもあります。

Massif des Vosges

そんな美しいヴォージュ山脈 (Massif des Vosges) の東側に位置する 👉🏻 ストラスブールは、東はライン川、西はヴォージュ山脈 (Massif des Vosges) に囲まれ 👉🏻 クリスマスマーケット🤶🏻🎅🏻🎄やワイン街道 🍇で有名なグラン・テスト地域圏の首府です。


ヴォージュ山脈のクライミングエリア

ヴォージュ山脈でのクライミングは、世界的にはあまり知られていないかもしれませんが、実は素晴らしい場所です。特に、ストラスブールから比較的近い北部のエリアである “Des vosges du Nord” は、絶好のクライミングスポットです。


このクライミングエリア - “Des vosges du Nord” は、南側のセレスタ (Sélestat, ハウルの動く城の舞台になった街といわれるコルマールの北側) から北側のドイツ国境まで広がっており、その中には多数のクライミングエリアがあります。一方、コルマールから南側のエリアは、“Des vosges du Sud”と呼ばれています。

Des vosges du Nord

ストラスブール近郊に住んでいる我々クライマーは、主に “Des vosges du Nord” で登り、夏の暑い季節には、標高の高い “Des vosges du Sud” に登りに行くこともあります。また、“Des vosges du Sud” では冬の期間にアイスクライミングができるため、アイスをやる人たちは冬でもこのエリアに足を運びます。


“Des vosges du Nord” は、ストラスブール大聖堂から 100km 圏内の範囲に、約40のクライミングエリアがあります。どのエリアも、ストラスブール市街から車で 約60分 ほどのアクセスできるため、手軽にアクティビティを楽しむことができます🚗 


“Des vosges du Nord” はボルトが打たれた、ショートピッチのスポールクライミングルートで、こじんまりとしたエリアが多く、ルート数は最大でも100ほどで、数多くのルートがあるわけではありません。ただし、小規模なエリアには、個性的なルートが多数存在しているため、一度訪れてみる価値があります。


クライミングシーズン

一般的に3月から11月までといえるでしょう。夏のピーク時には気温が 30℃🌡 を超えることもあり、強い日差しの日は、日陰のあるエリアを選んで登ることが重要です 😎


そんな中でも地元の上級者クライマーたちは、雪が積もっている日でも登っています ☃️ 気温が 0℃🌡 でも、無風で日差しがあれば、彼らにとってはコンディションは最高だそうです。つまり、彼らにとっては冬でも登る価値があるということです。

アルザス地方独自のホールド:conglomérat


ヴォージュ山脈のクライミングエリアである Des vosges du Nord には、素晴らしい特徴があります。その1つが、砂岩であることです。


この砂岩は、特有の赤い色合いを持ち、ヴォージュ山脈北部の岩石の特色を象徴しています。事実、ストラスブールのカテドラルが赤茶けた色をしているのは、この岩石がヴォージュ山脈から切り出され、使用されているためです。

丸っこい小石を、時にはつまんで登っていきます。この小石は見た目以上に安定していますが、それでも時々もげることがあります。特に新しいエリアは特に危険で、落石には十分に注意が必要です。慣れるまでは、比較的簡単なルートでも精神的にもタフです。


一方、Des vosges du Sud のクライミングエリアは主に花崗岩です。このエリアは Des vosges du Nord とは大きく異なり、美しい景色と美しい花崗岩の岩肌が特徴です。


クライミング道具:

Des vosges du Nord でのクライミングに必要な道具は、ロープは通常 70m~80m が使われますが、ほとんどのルートでは 70m でも問題ありません。また、クイックドローは 12本 あれば問題ありません。しかし、終了点に残置のカラビナがない場合が多いため、懸垂下降 (rappel) をするための装備も必須です。安全にクライミングを楽しむためには、適切な装備を持っていくことが重要です。

topo d'escalade des vosges du Nord (左側) du SUD (右側)


クライミングトポ

北部のクライミングトポは、日本の「100岩場」的な感じがしますね。多くのルート説明は簡易的な絵で表現されていますが、初めてのエリアでは少しわかりにくいかもしれません。それでも、2009年版よりも写真が増え、より分かりやすくなっています 😂


ローカルなトポ以外にも、Jingo Wobbly 社が、人気のある一部のエリアだけを網羅したトポ ➡️ France Roc 2 - East: Ardennes, Champagne, Alsace, Jura, Bourget, Annecy, Savoie (Escalade pour Le Week-End) が販売されています。


ヴォージュ山脈のクライミングエリアは、自然豊かな環境の中で、多彩なルートを楽しめる素晴らしい場所です。ぜひ一度訪れて、その魅力を堪能してみてください。


✍🏻 ヴォージュ山脈 (Massif des Vosges) で登ったことのあるクライミングエリア 👉🏻 Googl Map まとめ

クライマー必見!魅力満載の Le château du Vieux-Windstein

ヴォージュ山脈の北端に位置する Windstein は、アルザス地方で最も美しいクライミングエリアの一つです。ここには、クライマーたちを魅了する多彩なルートが揃っています。最大の高さ30m、約106ものルートが広がるエリアは、ヴォージュ山脈の中では大きなクライミングエリアで、その壮大さに圧倒されることでしょう。


Windstein の魅力は、何と言ってもそのルートの美しさとバラエティに富んだムーブの面白さです。(6a+) から (7b+) の難易度を登りたいクライマーさんにとって、印象的で楽しめるクライミングを提供してくれます。特におすすめなのは、空中に舞うような感覚を味わえるルートや、カンテを辿る美しいクライミングです。歴史的な価値を持つ「Les Voleurs (6a+)」は、アルザスのクライミングシーンを象徴するルートとして一度は登ってみたいルートです。

また、Windsteinのもう一つの大きな魅力は、その日の天候や時間帯に応じて、岩の全周を登ることができる点です。日差しを避けたいときも、日光を浴びたいときも、適した場所を見つけるのに困ることはありません。


アルザスの自然の中で、風に吹かれながら美しいクライミング体験を味わってみませんか?Windsteinは、その壮大な景観と多彩なルートで、クライミングの楽しさを存分に味わえる場所です。

ヴォージュ山脈の秘宝、Le Kronthal:クライマーを魅了する146本のルート

フランス北部のヴォージュ山脈の中心に佇むLe Kronthalは、岩登り愛好家にとってまさに秘宝と言える場所です。その最大の魅力は、何と言っても素晴らしいクライミングルートの数々です。高さ最大30mの壁に、約146ものルートが広がっています。この多様なルートは、あらゆるレベルのクライマーに挑戦と楽しみを提供します。


特に、中上級者以上のクライマーには、Le Kronthalは見逃せないスポットです。7a以上の難易度を登る方には、ここはまさに理想的な場所でしょう。中でもSecteur-Salpêtrièreには、アルザス地方初の9aルート「Aloha」があり、その挑戦は一生の思い出になること間違いありません。


ストラスブールから公共交通機関を使ったアクセス:

Le Kronthalのもう一つの魅力は、そのアクセスの良さです。近隣の都市ストラスブールから非常に近く、ストラスブール駅からバス(LINE230)を利用すれば、わずか30分で到着します。幹線道路に面しているため、景観は必ずしも優れているとは言えませんが、その分、クライミングルートの質の高さがそれを補って余りある魅力となっています。


クライミングの腕を磨きたい、挑戦したいと思っている方々にとって、Le Kronthalは必見の場所です。クライマーの情熱を呼び覚まし、限界を超えさせてくれる特別な場所です。Le Kronthal で、あなただけの最高のクライミングストーリーを刻んでください!

魅力満載の Le Krappenfels (Lutzelbourg): アルザススタイルのクライミングを体験しよう

ヴォージュ山脈にひっそりと佇む Le Krappenfels (Lutzelbourg) は、ストラスブールから北西約 40km に位置にあり、ユニークなアルザススタイルのクライミングを楽しめる絶好のスポットです。最大の高さは20mと控えめですが、約111ものルートが広がるこのエリアは、ヴォージュ山脈の中でも大きな規模なクライミングエリアです。


Le Krappenfels (Lutzelbourg) の魅力は、何と言ってもその独特な地質にあります。岩場は「conglomérat (礫岩)」と呼ばれる小石が堆積した礫で構成されており、この地質に初めて触れるクライマーには強い印象を与えることでしょう。


初めて訪れるクライマーの誰もが抱く疑問は、「果たしてこの小石は安定しているのか?」という点です。


結論としては、「YesでもありNoでもある」というのが正直なところです。1cmにも満たない小さな石がフットフォールドになることもあれば、拳ほどの大きさの石が崩れることもあります。人気のあるクライミングルートは比較的安定していますが、常に落石には注意が必要です。また、小石を指で摘んで「ピンチ」で保持して登るムーブは、指先の力を一瞬で奪うことがあります。まるでピスタチオを親指と人差し指、中指でつまんで体勢を維持する様な感覚で、繊細なクライミングスタイルが要求されます。


また「conglomérat」でできたクライミングエリアは、ある意味、ホールドになり得る小石は至る所にあり、比較的身長差を気にすることなく登れるクライミングエリアともいうことができると思います。


メインエリアの “Secteur de gauche” は中上級者向けのルートが豊富にありますが、”Secteur de droite” と “Secteur La barre des anges” には初中級者向けのルートが多く、Le Krappenfels (Lutzelbourg) は、すべてのクライマーが楽しめるエリアです。冬も登ることができますが、木陰が多く川に近いため、夏から秋にかけて特に人気があります。春先はハヤブサやフクロウの営巣のためクライミングは禁止されている点も注意が必要です。


ストラスブールから公共交通機関を使ったアクセス:

アクセスは少し不便ですが、ストラスブールから電車で最寄駅の Gare de Lutzelbourg へは約33分で到着します。最寄駅からクライミングエリアまでは徒歩で25分ぐらいです。


Le Krappenfels (Lutzelbourg) は、ヴォージュ山脈の雄大な自然 に囲まれた特別な場所です。ユニークな岩質と多彩なルート は、クライマーにとってかけがえのない経験となるでしょう。木陰で微風が吹き抜けるメインエリア “Secteur de gauche” で、快適なクライミングを満喫してみませんか?クライマー心をくすぐる体験が、ここには待っています。 


注釈:「conglomérat (礫岩)」とは、直径2mm以上の岩石の破片(れき)が堆積してできた岩石のことです。このユニークな地質が、Le Krappenfels (Lutzelbourg) でのクライミングを一層魅力的にしています。

みんな大好き!Grotte du Brotschで紐付きボルダリングを楽しもう

フランスの美しいヴォージュ山脈の一角、ストラスブールの北西約 35km に位置する「Grotte du Brotsch」。ここはクライミング愛好者にとって、知る人ぞ知る絶好のスポットです。メインとなるターゲットは中・上級者ですが、すべてのクライマーに魅力的な挑戦が待っています。


クライミングの醍醐味を味わう

Grotte du Brotsch はその名の通り小さな洞窟で、最大の高さは 25m。しかし、多くのクライマーが挑戦するルートは洞窟の中で、10m から 15m の高さです。クライミングトポには 28 のルートが紹介されていますが、それに加えて多くのコンビネーションルートも存在し、バリエーションに富んだクライミングを楽しむことができます。

特に人気の高いルートの一つに「Voyage au bout de la suie (7a+)」があります。このルートはオリジナルよりもバリエーションルートの方がその難易度と挑戦のし甲斐から、多くのクライマーに登られています。


上級者にとっての天国

Grotte du Brotsch の特徴を一言で表すなら、「みんな大好きな紐付きボルダリングサイト!」です。特に、どっかぶりのクライミングが好きな上級者にはたまらないエリアです。洞窟を挟んで左右には初級者向けのルート(6a~6c)もありますが、これらだけを目当てに訪れるクライマーは少ないと思います。


四季折々の自然を満喫

洞窟内のメインルートは小雨程度なら登ることが可能です。特に、新緑の季節や少し暑くなった初夏には爽やかな風が吹き抜け、心地よいクライミング体験が待っています。また、クライミングエリアからの展望はそれほど望めませんが、洞窟の両側から岩場の上段にアクセスでき、そこからはBrotsch一帯の素晴らしい景色を楽しむことができます。


ハイカーさんとの交流も楽しみもひとつ

このエリアはハイカーにも人気があり、クライミング中に通りかかるハイカーに写真を撮られることも多々あります。ちょっとしたスター気分を味わうことができるかもしれません ^^ 


Grotte du Brotsch は、クライミングの楽しさとヴォージュ山脈の自然美を一度に味わえる特別な場所です。中・上級者向けのチャレンジングなルートが多いですが、立体的なクライミング体験があなたを待っています。新緑の季節や初夏の爽やかな風を感じながら、ぜひ一度訪れてみてください。その魅力に取り憑かれること間違いなしです。。

Les Roches Plates:苔むす岩肌に眠る、秘めた魅力

ストラスブールの北西約35km、アルザスとロレーヌの境近くにあるSaverne近郊に位置し、ヴォージュ山脈にひっそりと佇む 「Les Roches Plates」は、その自然の美しさと多様なクライミングルートで、訪れる幅広いレベルのクライマーを魅了する、クライミング愛好者にとって隠れた宝石のような場所です。


最大の高さは 20m と控えめですが、約105ものルートがあり、初心者から中級者のクライマーにとって、特別な魅力を持つエリアです。中でも看板ルートとして知られるのが、”L’arbre des songes (7a)”と”La mât de cocagne (7a)” です。これらのルートは、4~5メートルほど木を登ってから岩場に取り付くという、他では味わえないユニークな体験を提供してくれます。クライミングジムからクライミングを始めた人にとっては木登りの経験がある人は少ないかもしれませんが、だからこそこのルートは特別で、挑戦し甲斐があります。


Les Roches Platesも「礫岩 - Conglomérat」

Les Roches Plates の魅力の一つは、その独特な地質にあります。「Le Krappenfels (Lutzelbourg)」 と同様に「礫岩 - conglomérat 」と呼ばれる小石が堆積した礫で構成されており、このユニークな岩質は一度体験すると忘れられない印象を与えます。


静かな環境で、集中して登りたい方におすすめ

Les Roches Platesは、ヴォージュ山脈の中でも比較的大きなクライミングエリアであり、特に初・中級者のクライマーにとって挑戦しがいのあるルートが揃っており、理想的な場所です。しかし、「Secteur Overdose」を除く他のエリアでは、登っているクライマーに出会うことは稀です。Les Roches Plates は規模が大きいにもかかわらず、アクセスの問題からか、やや人気が低い傾向があります。しかし、その静寂と独特の岩質は、一度訪れれば病みつきになることでしょう。

2024年に訪問した際、一部のセクターは苔で覆われていましたが、その分静かな環境で、まるで自然と一体化したような感覚で、クライミングを楽しむことができました。


最近では、Les Roches Plates の近くにある「Le Saut du Prince Charles」が人気を集めていますが、Les Roches Plates の静けさと自然の美しさは一度訪れれば忘れられないでしょう。新緑の季節や初夏には、爽やかな風が吹き抜ける中でのクライミングが楽しめる Les Roches Plates。クライミングだけでなく、ヴォージュ山脈の雄大な景色と自然の中で過ごすひとときもまた、この場所の魅力の一部です。ぜひ、次のクライミングトリップに Les Roches Plates を加えてみてください。 

Klingenthal:家族で楽しめる、アクセス抜群のクライミングエリア

フランスのヴォージュ山脈に位置するKlingenthalは、ストラスブールの南西約30kmにあり、小さなお子さん連れのご家族クライマーでいつも賑わっているクライミングエリアです。ここは家族全員が楽しめる場所であり、その人気の理由は多岐にわたります。


Klingenthalの最大の高さは35mと比較的高めですが、ルートの数は約55と少なめです。しかし、このエリアが多くのクライマーに愛される理由がいくつかあります。初心者から上級者 (7c+) まで楽しめるルートが揃っており、技術の幅広いクライマーに対応しています。さらに、ストラスブールからは Kronthal や Kobus に次いで 3番目に近い位置にあることも魅力の一つです。


アクセス抜群でストレスフリー! 

Klingenthal の最大の魅力は、駐車場からクライミングエリアまでのアクセスのしやすさです。クライミングエリアは駐車場の目の前にあり、アプローチはほぼ無し。段差がなく、よく整備されているため、小さなお子さん連れのご家族にとって非常に便利です。さらに、Kronthal や Kobus と違って幹線道路から離れているため、静かで自然豊かな環境でクライミングを楽しむことができます。


初心者から上級者まで楽しめる多彩なルート

多くのルートは前半が暖傾斜、後半が垂壁という構成になっており、初心者でも安心して登れるルートから、上級者向けのチャレンジングなルートまで、幅広いレベルに対応しています。 


しかし、人気エリアゆえに、登りたいルートが占有されてしまうことがある点は注意が必要です。特にトップロープクライマーが多い時には、その影響を受けることがありますが、これはどの人気クライミングエリアにも共通の問題です。


ストラスブール近郊で家族連れで楽しめるクライミングエリアをお探しなら、Klingenthalは最適な場所です。ぜひ訪れて、その魅力を体感してみてください。家族全員で楽しめる素晴らしい体験が待っています。 

La Martinswand: 絶景と挑戦が待つヴォージュ山脈のクライミングエリア

ヴォージュ山脈の壮大な風景の中に位置する La Martinswand は、クライマーにとって素晴らしい場所です。このクライミングエリアは、ヴォージュ山脈で3番目に高い Hohneck (1,363m) に面しており、そのロケーションは息をのむほど美しいものです。晴れた日には、アルザス平野を越えて、遠くの黒い森やアルプスの峰々まで見渡すことができます。


標高1,200メートルに位置するLa Martinswandは、四季折々の自然の変化を楽しむことができます。冬は雪が降り積もり、厳しい寒さが訪れますが、夏には太陽が輝き、時には雷雨がこの地を洗い流します。南東向きの崖は、午後になると太陽の陰で快適に過ごすことができ、風を避けるのに最適です。クライミングシーズンは5月から10月までとされ、この期間に訪れるのが理想的です。


La Martinswandは1960年代からクライマーたちに親しまれてきた歴史あるエリアです。花崗岩で構成されたこのエリアには、5つのセクター(Voies de sortie, Petites voies, Petit Cervin, Martinswand, Strassburgerwand)に分かれた 90 以上のルートが存在します。初級者から上級者まで楽しめる多様なルートが揃っていますが、特に 6a から 6b のグレードが多く、これらのグレードを登りたい初級者クライマーに人気です。中でも、Petit Cervin、Martinswand、Strassburgerwand のセクターは特に訪れる価値があります。


アプローチと安全への注意

ただし、これらのセクターへのアプローチは一筋縄ではいきません。駐車場からの道は険しく、最新の注意が必要です。また Strassburgerwand セクターでは、落石の危険性が他のセクターよりあるため十分な注意が求められます。


La Martinswand のハイライトは、最大3ピッチ、90メートルほどのマルチピッチクライミングです。ヴォージュ山脈でマルチピッチを楽しめる貴重なエリアであり、多くのクライマーがここで技術を磨き、夏にはシャモニーなどアルプスの挑戦に向けて準備をしています。


クライミング装備と挑戦

ルートの多くは12本のクイックドローがあれば登ることができますが、ルートが長いため、70メートルのロープでも一度に降りられない場合があります。この美しい花崗岩に挑むためには、鋼のような精神と忍耐力が求められます。


絶景とクライミングの後の楽しみ

クライミング後のお楽しみとして、近くのマンステールの村を訪れることをお勧めします。ここではアルザス地方を代表する世界的に有名なチーズ、マンステールを堪能できます。独特の香りからは想像もできないまろやかな味わいのチーズと、アルザス産ビールを片手に、クライミングの思い出を振り返る贅沢なひとときをお楽しみください。


La Martinswandでのクライミングは、クライミングだけではなく、自然と歴史、文化を一度に味わえる贅沢な体験です。是非、この素晴らしいエリアを訪れ、その魅力を存分に堪能してください。


✍🏻 初級者クライマーさんに人気の「Falkenstein」「Muhlberg」「Ziegelberg」に関しては 👉🏻 こちらにまとめています。

✍🏻 ヴォージュ山脈近郊で 👉🏻 登れたルート一覧 🤦🏻‍♂️

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